絶滅危惧種「横須賀イモリ」の繁殖に成功-「みうら自然館」で一般公開

「横須賀イモリ」は産卵から40日目で体長2センチほどに成長した

「横須賀イモリ」は産卵から40日目で体長2センチほどに成長した

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 神奈川県・絶滅危惧種の繁殖飼育を目的とする「みうら自然館」(三浦市三崎町、TEL 046-880-0152)は6月30日より、繁殖に成功した「横須賀産イモリ」の一般公開を始めた。 

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 同館は京急油壺マリンパーク内にある展示施設で、今年3月にオープン。神奈川県固有の遺伝子構成をもつ35種の希少生物の繁殖を試みている。

 繁殖に成功した「横須賀イモリ」は、4月下旬に産卵したもの。水草の周囲に直径3~4ミリの寒天質に包まれただ円形の卵24個を確認した。産卵から20日目に1センチほどの大きさのイモリが誕生。40日目には前肢が大きくなり、現在は体長2センチに成長した。餌は小さなエビ「アルテミア」を与えている。産卵した24個中17個がふ化し、残り7卵は卵内で成長を続けている。

 イモリは「神奈川県絶滅危惧ランク1A」に指定され、「ごく近い将来、絶滅する可能性が極めて高いもの」(同館)。背中側は黒や茶褐色で、腹部は赤地に黒の斑点模様になっていることから別名「アカハライモリ」とも呼ばれる。

 同館広報担当者は「横須賀産イモリ自体がきわめて珍しいもの。水田に生息することが多いことから、田を守る生き物との言い伝えもある。体長は10センチ前後まで成長する」と話す。

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