任期満了による横須賀市長選の投開票が6月25日に行われ、タレント・上地雄輔さんの父で無所属・元市議新人の上地克明さん(63歳)が新市長に当選した。現職・無所属の吉田雄人さん(41歳)は力及ばなかった。投票率は前回(2013年6月=50.72%)を4ポイント下回る46.10%だった。
地元選出の小泉進次郎 衆院議員(神奈川11区)が応援し、自民・公明・民進の支持も受けた。確定得票は上地さん=8万1,004票、吉田さん=6万9,035票。共産党地区委員長で新人の林伸明さん(51歳)=6,640票。当日有権者数は34万2,962人。
当選が確定したのは25日夜10時50分頃。上地さんの事務所には約300人が集まり、歓声が上がった。選挙戦では、「ヨコスカ復活計画」をアピール。海洋都市構想、谷戸の再生、音楽・スポーツ・エンターテイメント都市構想、国際物流特区を目指した経済振興などを政策として掲げた。
上地さんは県立横須賀高校出身。早稲田大学商学部を卒業後、ニチリョウに入社。1978年、24歳で故・田川誠一 衆院議員の秘書。1983年、川崎市宮前区から最年少で県議会議員選挙に初出馬したが惜敗。2003年に横須賀市会議員に初当選し、4期目を務めていた。
3期目を目指した吉田さんは、33歳の若さで市長に初当選。20代・30代の若いボランティアに支えられ、自転車に乗って選挙活動を展開。2期8年の実績を示したが、百条委員会設置、多数派の市議会から辞職勧告を迫られるなど、きびしい選挙だった。
過去2回の市長選では、小泉議員・自民陣営が対立候補を立てたが連敗。3度目の選挙戦で雪辱を果たした。小泉議員は「新しい横須賀の始まり。みんな一緒になって仕事に取りかかろう」と挨拶。上地さんは「横須賀を復活させていく。重い責任を痛感している」と話した。