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老舗百貨店「さいか屋横須賀店」、来年2月に閉店へ 希望退職者を募集

地元で長年愛されてきた「さいか屋横須賀店」

地元で長年愛されてきた「さいか屋横須賀店」

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 さいか屋(本社・川崎市)は5月8日、さいか屋横須賀店(新館・南館)を2021年2月頃に閉店すると発表した。同日開かれた取締役会で決定し、6月下旬より希望退職者を募集する。

1928(昭和3)年頃の木造3階建て「さいか屋」店舗写真

 横須賀店は、1928(昭和3)年に百貨店として開店。1990年には新館・南館を増床し、延床面積は3万6,165平方メートル。ピーク時(1991年)の売上高は368億円。その後、売上減少が続き、3館体制で営業していたが旧本館は2010年5月に閉業した。2020年2月期決算では65億8583万円(前年対比93.8パーセント)だった。

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 「これまで、店舗運営の効率化などを進めてまいりましたが、売上高の減少に歯止めがかからず、業績回復の見通しが立たないことから、苦渋の決断ではありますが、やむなく当地での営業を終了することといたしました」(同社)とコメント。

 希望退職者の対象は満35歳以上の社員で、人数は120人程度(非正規社員含む)。退職慰労金を支給するほか、希望者には再就職支援も行なう。退職日は2020年8月31日、または2021年2月28日の予定。

 横須賀店閉店後の同地区での営業については、サテライト型店舗の開設などを検討していくという。同社は、事業の選択と集中による収益構造改革を目的とし、今後は基幹店である藤沢店への経営資源の投下を行なう。

 さいか屋の前身は、雑賀(さいか)衆の末裔(まつえい)とされる岡本傅兵衛が1872(明治5)年、横須賀・磯崎(現在の本町)に「雑賀呉服店」を開業したのが始まり(『さいか屋小史』)。1928年に「雑賀百貨店」となり、翌年「さいか屋」の商号に改称された。横須賀店は発祥の地でもあり、創業以来148年を迎える。地元で長年愛され続けた百貨店の灯が来年には消える。