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横須賀から被災地へ、「スコップ隊バスツアー」-海洋研究開発機構・ボランティア隊

宮城県山元町でがれきの片付けや思い出の品探しなどを行うJAMSTEC「スコップ隊」

宮城県山元町でがれきの片付けや思い出の品探しなどを行うJAMSTEC「スコップ隊」

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 横須賀に本部を置く海洋研究開発機構JAMSTEC(横須賀市夏島)で2月2日、同機構の職員・家族らがボランティアで参加した被災地支援活動「スコップ協力隊バスツアー報告会」が開催された。

「スコップ隊バスツアー」報告会の様子

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 同機構職員で、宮城県出身の境聡子(さかいあきこ)さんらが呼びかけたもの。1月20日~22日、職員・家族ら32人がスコップ隊バスツアーに参加し、宮城県山元町で家屋のがれき片付けや思い出の品探しなどの活動を行った。

 報告会では、宮城県沿岸部で撮影した写真・動画などを紹介しながら被災地の現状を報告し、今後の支援活動について約30人の参加者らと話し合い、テレビ会議システムも使って同横浜研究所メンバーにも生中継。参加者からは「現地を見て手でさわって片付けて見えてくる現実もある」「ひとりでも多くの人が現地に向かえば、早く何かをしてあげられる」という声も。

 境さんはこれまで週末ごとに帰省して、被災地でがれき撤去などの活動をする民間支援団体「スコップ団」に単独参加。「いつの間にか復興のみに関心が寄せられるようになりましたが、今でも沿岸部はあの日から時が止まったままの所が多い」といい、「現地の思いを伝えるため何かできないか」と職場仲間に相談してバスツアーを企画した。

 「がれきの山には家族の歴史や思い出、日々の暮らしがつまっています」と境さん。「震災は終わったわけではありません。風化させないために私たちにできることを今後も続けたい」といい、「研究所の特徴を生かした広報ボランティアなどもできれば」とも。JAMSTECは、海洋調査船や深海調査艇「しんかい6500」などを保有する海洋研究の最先端施設で、震災後の日本海溝や震源地周辺の調査研究報告なども公表している。

 全国の有志が参加するスコップ団では、3月10日に宮城県で2万発の追悼花火を打ち上げる予定。境さんらは「メンバーと相談しながら他の人たちとともに参加できる支援活動を呼びかけていきたい」という。

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