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無人島で地引き網、津久井浜でキャベツ収穫体験-JTB、観光ツアー化へ

無人島・猿島で「地引き網」体験。収穫した大きなスズキを手にする子どもたち

無人島・猿島で「地引き網」体験。収穫した大きなスズキを手にする子どもたち

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 横須賀の自然や農産物の魅力を体験してもらうモニターツアー「ヨコスカ海と大地の収穫体験ツアー」が1月29日に行われ、市内外から約40人が参加して好評だった。ツアーを主催したJTB首都圏は「4月以降に定番化し、体験型観光ツアーとしてPRしていきたい」という。

海が見える津久井浜の畑で、早春キャベツを収穫

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 同ツアーは、横須賀商工会議所が推進する「ヨコスカ海と大地のプロジェクト」の一環で、JTB首都圏とのコラボ企画。定員40人に対し、応募が殺到してキャンセル待ちも出るほどの人気ぶりだった。

 当日は、横須賀中央駅前から観光バスで移動し、津久井浜の農園でキャベツの収穫体験、観音崎京急ホテルで地産地消ランチ、無人島・猿島で地引き網体験、軍港めぐりなどが行われた。

 東海岸・津久井浜の畑で収穫したキャベツは「早春キャベツ」といわれ、8月に種を蒔いたものが11月~3月頃まで収穫できる。「同市内のキャベツの出荷は年間120万ケースもある」などと農家の話を聞き、土の中から白い根が付いたキャベツを両手で引き抜いた子どもたちが歓声を上げた。

 市内から家族4人で参加した小学生の男の子は「キャベツは思っていたよりも簡単に抜けて楽しかった」という。収穫したキャベツはその場でレンジで温めて試食し、参加者から「とても甘くておいしい」という声も。

 猿島では、横須賀東部漁協の漁師らが協力して伝統漁法の「地引き網」を実施。海上で2隻の漁船が網を広げ、浜辺に並んだ参加者たちが網の両端に付いたロープを引いた。網の中には、約70センチ大のスズキ、カサゴ、セイゴ、メバチ、ヒラメなどが掛かった。獲れたての魚を手にした漁師から「ヒラメとカレイの見分け方」など浜辺の授業も行われ、参加者たちは漁師の話を熱心に聞き入った。

 浜辺ではバーべキューも行われ、スズキの塩焼きや漁師汁なども振る舞われた。お土産には東京湾の新鮮魚パックが用意され、「うわー、こんなにたくさん。今晩のおかずにしよう」と参加した主婦らが顔をほころばせる。東京・練馬区から参加した30代女性は「都心から約1時間で来られる横須賀は思ったより自然が豊かで驚いた。海が見える畑での収穫や無人島で海の幸を味わうなど1日中楽しめた」とカメラを手に笑顔をみせた。

 同会議所の小幡純さんは「横須賀の魅力を再発見し、地産地消や隠れた観光資源なども発掘する海と大地のプロジェクト。市外へも情報発信していきたい」という。JTBの鈴木守さんは「近年、体験型ツアーは人気が高まっている分野。独特の雰囲気を持つ横須賀は可能性があるエリア」と話す。

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