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産業観光「水道ツアー」が初開催-横須賀の旧海軍水道施設を特別公開

走水水源地の裏山にひっそりと残る「市営覚栄寺裏山貯水池」(明治41年完成)。普段は非公開の歴史的な水道施設。

走水水源地の裏山にひっそりと残る「市営覚栄寺裏山貯水池」(明治41年完成)。普段は非公開の歴史的な水道施設。

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 明治・大正期に建設された横須賀市内の旧海軍水道施設などを巡る体験ツアー「横須賀海軍水道を往(ゆ)く!」が1月29日に実施され、普段は近づけない貯水池や水道トンネルなどが特別公開された。主催は「ティー・ゲート」(東京都千代田)。「歴史的な水道施設を巡るツアーは全国でも初めての試み」(同社)だという。

横須賀の歴史的な水道施設で、明治28年に作られた「海軍覚栄寺裏山貯水池」

 同ツアーは、横須賀市上下水道局の協力を得て、通常公開されていない旧海軍水道施設を探訪するという新企画の産業観光ツアー。神奈川県戦略的・地域密着型旅行商品化促進事業の一環として行われ、インターネットによる一般募集で、神奈川・静岡・兵庫などから約20人が参加した。

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 当日の見学コースでは、走水水源地の裏山にひっそりと残るカマボコ型の水道施設「海軍覚栄寺裏山貯水池」(明治28年完成)、イギリス式レンガ積みの「市営覚栄寺裏山貯水池」(明治41年完成)が初めて一般公開された。逸見浄水場にある国指定重要文化財「ベンチュリーメーター室」「緩速ろ過池調整室」「配水池入口」(大正10年完成)、通常は通行禁止になっている「盛福寺管路隧道」(水道トンネル)なども見学した。

 走水水源地は、明治初期に「横須賀製鉄所」操業開始とともに工業用水の確保のためにフランス人技師ヴェルニーによって建設されたもの。その後、軍港の拡張による水需要に応えるため、相模川・中津川の上流から取水し、50キロ以上に及ぶ水道「半原系統」が旧海軍によって建設された。現在も、横須賀市内には明治期にできた水路の遺構が数多く残り、その一部は現役施設としても稼働しているという。

 水道ツアーを企画したティー・ゲートの冨澤美津男さんは「今回のモニターツアーで、公開されていない海軍水道施設が観光資源として活用できることが分かった」とし、「建築遺産としても貴重なもの。横須賀には産業観光の素材がたくさんあり、探訪スタイルのツアーを今後も企画していきたい」と話す。

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