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横須賀軽金、「ヤサイクル」が環境大臣表彰-生ごみ堆肥化、農作物を買い戻す

「よこすか産業まつり」でヤサイクル事業をPR。横須賀軽金の小野社長(写真右)と同スタッフ

「よこすか産業まつり」でヤサイクル事業をPR。横須賀軽金の小野社長(写真右)と同スタッフ

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 食品資源リサイクル事業「ヤサイクル亅を開発する横須賀軽金(横須賀市佐原2)が10月28日、京都・みやこめっせで開催された環境イベントで環境大臣表彰を受賞した。

「ヤサイクルブランド」の野菜ソースなどの商品開発も

 同表彰は、エコな循環型社会を目指す「3R推進全国大会」で、全国事業者の中から優良企業などを表彰したもの。同社のほか全国29の企業・団体・個人が選ばれた。3Rは「Reduce(リデュース=ごみを出さない)」 Reuse(リユース=再生)」「Recicle(リサイクル=循環利用)」の略。

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 同社が開発したヤサイクルは、レストランなどの生ごみを堆肥(たいひ)化して農家に提供し、農家はその堆肥で育てた野菜を再びレストランに買い取ってもらうという仕組み。横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ、箱根・小田急ホテルのほか、町の肉屋・八百屋・パン店などでも幅広く導入され、横須賀・三浦や県内各地の農家とも提携する。

 同社は1992年創業、建築用金型などの設計・製作会社。2008年より環境事業部を立ち上げ、食品リサイクル機器「マジックバイオくん」などの販売を始めた。

 小野仁志社長は「燃やせばCO2を発生する生ごみも有効活用すれば資源になることが新鮮な驚きだった」という。だが実際に営業現場を回ってみると、堆肥化の設備投資だけではコストが割高になり、企業側のメリットが十分に説明できず、なかなか成果が上がらなかったという。

 「トータルに活用するために提案・サポートする仲介役が必要だと痛感した」と小野社長。「ごみを減らすだけではなく、循環させることで付加価値を生み出せば企業も取り組みやすくなる」と気付いた。

 同社はヤサイクル・ブランドの堆肥を販売するほか、農家と提携した新商品開発も手掛ける。「こだわりエコ野菜」「ジャムセット」「無添加りんごジュース」「野菜ソース」などギフト商品としてカタログ販売も。「生産者の顔が見える安心感、食品のトレーザビリティーも確認できる」(同社)とし、生産者と消費者をつなぐ「自立循環型リサイクル」を提唱する。

 生ごみ処理技術の応用で、市場に出荷できず廃棄されていた魚や野菜を粉末化して調味料として商品化も。木材・芝・竹などの廃材も乾燥処理でペレットに加工し、ボイラー・ストーブなどのエネルギーとして提供できるなど「可能性が広がってきた」(同社)とも。

 地元保育園の園児たちとともに、生ごみを持ち寄って堆肥を作り、農家の畑で種まき・草むしり・収穫まで行う「食育体験」も実施する。小野社長は「生ごみ処理機はパーツのひとつ。リサイクルシステム全体を運営し普及させることが仕事だと思う」と笑顔をみせる。

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