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推理作家・山口雅也さん、「ガリバー」続編を刊行-観音崎上陸説もとに

「ガリバー旅行記」の続編を描いた推理小説「狩場最悪の航海記」

「ガリバー旅行記」の続編を描いた推理小説「狩場最悪の航海記」

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 横須賀在住のミステリー作家・山口雅也さんが9月25日、ジョナサン・スイフトの「ガリバー旅行記」の続編に当たる冒険小説「狩場(カリヴァ)最悪の航海記」を文藝春秋より刊行し、話題を呼んでいる。 価格は2,050円。

 同小説は、「別冊文藝春秋」2009年9月号~2011年5月号に連載されたもの。2001年にロンドンで偶然発見された「ガリバー旅行記」の続篇という設定で、ガリバーの日本上陸をきっかけにした冒険物語を描いた作品。

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 江戸時代の日本に上陸したガリバーは、将軍・徳川綱吉が天然痘の病いで臥(ふ)せる江戸幕府へ。側用人・狩場蟲齋(かりばちゅうさい)から不老長寿の秘薬・竜仙粉を探す船旅への同行を請われ、軍艦で出発。乗組員は犯罪者の寄せ集めで使い物にならず、海賊の襲撃を受けて船は乗っ取られてしまう…という波乱万丈のストーリー。

 1726年に出版されたスウィフトの「ガリバー旅行記」には、日本上陸地点が「ザモスキ(Xamoschi)と記され、地理的記述から横須賀の「観音崎(Kannonsaki)」との民間研究者による仮説がある。同市の市民団体「よこすか未来塾」がガリバーを題材にしたまちおこしのイベントなども展開している。

 山口さんは「6年前からガリバー続編の構想を練っていた。自宅近くの観音崎に上陸したとの説を知って背中を押され、物語の形が見えてきた」と話す。同小説では、観音崎上陸シーンや浦賀奉行所での交渉の様子なども描いた。

 横須賀生まれの山口さんは、1989年に「生ける屍の死」で作家デビュー。1994年に「日本殺人事件」で第48回日本推理作家協会賞を受賞。近著に「キッド・ピストルズの最低の帰還」「垂里冴子のお見合いと推理」などがある。

 11月3日に行われるイベント「観音崎フェスタ」で、山口さんのサイン会も開催予定。

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