横須賀中央の市役所前公園(横須賀市小川町9)で6月26日~28日、全国を巡業する「野外劇団 楽市楽座」の旗揚げ30周年記念公演「うたうように」(現代神楽劇)が行われる。
同劇団は1991年に結成。大阪を拠点に、座長・長山現さんの作品を家族4人で上演。2010年より、トラックに舞台装置や家財道具を詰め込んで全国行脚を始めた。360度の野外円形劇場は周囲にベンチ椅子を並べただけで、その場の風景に溶け込むのが特徴。
「本来、ざまざまな芸能は野外で行われていました。劇場に比べると、不便なところもたくさんありますが、何かが降りてくるような、場所との一体感があります」(同劇団)。観客には開演前に投げ銭用の折り紙が渡される。「面白い」と思ったシーンで、折り紙に包んだ小銭や紙幣を舞台に投げ込むことで芝居が盛り上がる仕掛けになっている。
舞台では、長山さんが演技をしながらアコースティックギターや三味線を弾きこなす。看板女優の佐野キリコさんはバイオリン・アコーディオンも。娘と娘婿(むこ)の新婚カップルも熱演する。ゲスト出演は、獅子舞の玄一座(26日)、馬喰町バンドの武徹太郎さん(27日)、イマジン盆踊り部(28日)。横須賀の古民家ギャラリー・野ざらし荘が協力。
劇団サポーターの清土奈々子さんは「今年の新作『うたうように』は各地で好評。子どもから大人まで楽しめ、夜空の下で開放的な雰囲気を味わえます。肌寒い場合がありますので、暖かい服装でお越しください」と話す。
開演は各日19時~。入場無料(投げ銭)、全席自由、雨天決行。各地の公演スケジュールなど、詳細は同劇団サイトで確認できる。