黒船来航の街にある浦賀中学校(横須賀市浦賀3)で3月27日夜、コロナ禍の中で卒業した生徒や在校生たちを励ます「サプライズ花火」が打ち上がり、集まった約700人の生徒たちから歓声が上がった。同校PTAが企画・運営した。
同吹奏楽部が演奏・録音したBGMに合わせて、大きな4号玉や連続花火のスターマイン、仕掛け花火のナイヤガラなど約100発の花火が約15分間、夜空を彩った。
PTA会長の加藤雄治さんは「新型コロナウイルス感染症の影響を受け、この1年間耐えてがんばった生徒たちや教職員のみなさんに、元気と勇気と感謝の気持ちを届けたかった」という。
「浦中祭 花火プロジェクト」として、昨年中止になったイベント予算や使わなかったPTA会費などで経費をまかなった。地元の花火師・安部英次さん(湘南学院高校講師)らがボランティアで協力。卒業式直後の13日に打ち上げを予定していたが、天候不順のため順延したという。
今月11日に同校を卒業した平野亜美さん(15歳)は、「この花火は今まで見た花火より、これから見るどんな花火とも違う、心に残る花火でした。卒業後の新生活もがんばっていきたい」と話した。
友人と一緒に参加した浅野まりなさん(15歳)は、「きれいな花火で迫力があって、びっくりした。この1年は陸上部の部活練習もできず残念だったが、最後にいい思い出ができてよかった」と笑顔をみせた。