昭和レトロな雰囲気が残る横須賀中央の「若松マーケット」(横須賀市若松町3)が11月11日より、ご当地カクテル「横須賀ブラジャー」の提供を始め注目を集めている。
「あんたも好きねえ」とセリフが入った横須賀ブラジャーのポスター
同カクテルはブランデーを辛口のジンジャーエールで割ったもの。ウイスキーのハイボール人気を受け、「独自のドリンクで集客できないか」と同組合で協議。ブランデーを使った「横須賀ブラジャー」を開発し、ポスターや特注グラスも用意した。価格は500円。
ブランデーの甘い香りとジンジャーのほろ苦さをミックスしたカクテルで、若い女性客からも好評。9月から一部店舗で試験提供していたが、同マーケット公認カクテルとして組合加盟店で一斉に提供することになった。
ポスターは、昭和のキャバレーをイメージしたドレス姿の女性を描いたイラスト。「あんたも好きねえ」というユーモラスなセリフも入り、常連客の間でも評判に。提供店の入り口には「横須賀ブラジャーが飲める店」というステッカーも貼る。同マーケット・ホームページも制作しPRを始めた。
同マーケットを訪れた地元30代女性は「ブログやツイッターでも話題になっている。今まで入りにくい雰囲気の場所だったが、これをきっかけに友人と一緒にいろいろなお店を回ってみたい」という。
京急横須賀中央駅前にある同マーケットは、終戦直後の闇市時代から続く飲食店街。小さなスナック・居酒屋など約100店が密集し、地元でも「ディープなエリア」として知られる。今年春から、ガス灯設置や道路整備などを検討する中で、「ハードにお金をかける前にお客さんに楽しんでもらえるソフトが必要」(同組合)と新メニューの開発に取り組んだ。
同組合長の佐藤昭夫さんは「昔はにぎやかな歓楽街だったが、時代に取り残された感がある。そんな中で再生プロジェクトが発足した」という。「30年、50年と続いた老舗スナックなど街の歴史の語り部のような店もある。話題のドリンクとともに懐かしい昭和のおつまみレシピも提供する予定。若い人たちに来てもらえたら」と話す。