東京湾唯一の自然島「猿島」で来島100万人記念イベント

エコミュージアムとしての活用が期待される「猿島」(写真提供=トライアングル)

エコミュージアムとしての活用が期待される「猿島」(写真提供=トライアングル)

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 東京湾に浮かぶ唯一の自然島「猿島」で3月28日~5月10日、「猿島来島100万人感謝祭」が開催される。主催はトライアングル(横須賀市小川町28、TEL 046-825-7144)、横須賀市・京急電鉄・横須賀商工会議所で構成する「横須賀集客促進実行委員会」。 

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 猿島は1995年7月の定期航路再開以来、4月中旬には航路再開からの来島者数が100万人に達する見込み。猿島の有効活用と「元気な横須賀」を創造していくために、約1カ月間にわたって記念イベントを行うことになったもの。

 期間中、小中学生を対象にした「船のデザインコンテスト」、黒船来航の歴史をたどる浦賀~久里浜間の「ヨコスカ開国クルーズ」、東京湾の要塞(ようさい)だった猿島・第1海堡(かいほう)・第2海堡・観音崎を巡る「東京湾口歴史遺産クルーズ」、猿島朝市、フィッシング大会、「猿島宝さがし&タイムカプセル」などを実施する。100万人目の来島者には特別プレゼントも用意するという。

 猿島は同市の北東約1キロにあり、周囲約1.6キロの無人島。日蓮上人にまつわる伝説が残り、幕末から戦前にかけては東京湾の首都防衛拠点となる。幕府の台場が築造され、明治時代には陸軍省・海軍省の所管となり要塞・砲台も築かれた。島内の岩壁を掘ってれんがで覆われた要塞跡は現在も残り、日本では数少ない「フランドル積み」が見られる。1947年に渡船運航が開始されたが、1993年に廃止され立ち入り禁止となった。

 1995年に同市が大蔵省から管理委託を受けて航路を再開。2007年3月、国から猿島の無償譲与を受け、「エコミュージアム・猿島」をテーマに自然環境と歴史遺産を保全しながら散策路整備や管理棟の新築を進めている。近年の来島者は増加傾向で、海水浴やバーベキュー場として年間約10万人の利用者がある。

 猿島航路を運営するトライアングル海務部長の鈴木隆裕さんは「猿島の定期航路を開始した当時は船長だった。運航距離は何と地球を3周半もしたことになる。猿島航路立ち上げからかかわっていたので感慨深いものがある」と話す。

 猿島への定期船発着は三笠桟橋から。猿島までは約10分。イベントの詳細はトライアングルのサイトで確認できる。

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