横須賀東海岸の七宝山東光寺(横須賀市津久井5)で、真冬に咲く「ヒマラヤザクラ」が満開となり、可憐なピンクの花が訪れる人たちをなごませている。
大きな枝を広げた5本のヒマラヤザクラが濃いピンク色に染まった
ヒマラヤザクラはネパールのヒマラヤ山脈が原産地。日本で最初に育ったものが熱海市にあり、1968年にネパールのビレンドラ皇太子(当時、東京大学に留学)より贈られた種子に由来すると伝えられる。二酸化窒素の吸収力がソメイヨシノの3~5倍との研究もあり、環境浄化木としても注目されている。
近くには「いちご狩り」のシーズンを迎えた津久井観光農園があり、周辺はハイキングコースにもなっている。散策に訪れた横浜市在住の20代女性は「いちご狩りの帰りに立ち寄り、冬のサクラを初めて見た。いちごとサクラの2つを楽しめてよかった」とほほ笑む。
竹林に囲まれた東光寺は、平安時代に三浦半島を治めた三浦大介義明の弟・津久井次郎義行の碑や五輪の塔があり、津久井一族の祈願所としても知られる。住職の田村英厳さんは「例年は1月下旬~2月上旬に咲き始めるが、今年は暖かい気候が続いたため1週間ほど早く満開になった」と話す。見ごろは2月上旬まで。