横須賀の人気居酒屋「カギロイ」(横須賀市汐入2)で2月16日、イケメン店主による「横須賀野菜の旬を知ろう!」と題する野菜教室が開催され、30代前後の女性客らに好評だった。横須賀産の冬野菜が今、人気を集めている。
「マジソン」の愛称で親しまれるオーナーシェフ・松田一希さん(39歳)が、毎朝農家から直接仕入れている安田養鶏場(同市長坂)などの冬野菜十数種類を紹介。畑で収穫したばかりで葉が付いたままブドウ状の芽キャベツ、黒ダイコン、カリフラワーの新種ロマネスコ、大きく色鮮やかな赤カブ、ひょうたん形をしたカボチャの種無し新種など、普段スーパーで見かけない色とりどりの根菜類を参加者は珍しそうに手に取って眺めた。
当日のメインメニューは「横須賀野菜の豆乳クリーム煮」。いつもはメニューが書かれているキッチン上部の黒板には、イラスト入りの手書きレシピも。松田さんは目の前で調理しながら、旬の野菜を活かす料理レシピを語った。
「素材の味を引き出すにはシンプルな調理法がベスト」と松田さん。「ポイントは火の通りにくいイモ類から入れること。あとは野菜が自分でおいしくなってくれます」という。店ではブイヨンを手作りするが、家庭用には市販固形ブイヨンで十分とも。ブイヨンのスープで野菜を煮立て、すっと箸(はし)が通ったところでバターを入れ、塩コショウで味を整える。最後に豆乳を入れてかき混ぜると野菜の豆乳クリーム煮が完成。続いて、横須賀野菜のオリーブオイル焼きも披露した。
松田さんは「旬の野菜は全部おいしい。冬のトマトやキュウリ・ピーマンは夏に比べておいしくないでしょう。旬ではない野菜を子どもに出すと子どもの好き嫌いが増えると思う。旬のおいしさが分かれば野菜好きになります」とも。
参加者からは「シェフと間近に話ができる機会は滅多にないのですごく楽しかった」、「野菜ソムリエの勉強中で黒ダイコンなど横須賀野菜に興味が湧いた。無駄のないシュフの手元にも見入ってしまった」という声も。
松田さんは「横須賀の農家では季節ごとに色彩豊かで多種多様な野菜を作っている。新鮮でかわいらしい地元野菜の良さを知ってもらえたら」といい、「皆さんが喜んでくれてよかった。季節ごとの野菜教室を今後も開いていきたい」と話している。
同教室は横須賀市定住応援サイト「すかりぶ」とのコラボ企画。同サイトで参加者募集などを行い、「新規のお客さんが来店するきっかけにもつながる」(同店)という。
営業時間は17時~24時。日曜定休。問い合わせは同店(TEL 090-8004-7072)まで。