横須賀商工会議所(横須賀市平成町)はヤフージャパンと連携し5月28日、インターネットサービスを活用して中小企業を支援する地域連携プロジェクト「ヨコスカ・テイキング・オフ2012」の説明会を開催した。
3年目を迎える同プロジェクトでは、市内事業者5社を選定。6カ月間の短期集中支援で、ウェブを活用したプロモーション、新規顧客開拓や売上アップを図る。
今回初めて「地図情報システムGIS」を活用したエリアマーケティングを行う。地域情報ページ「ヤフーロコ」の導入、フェイスブックなどSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用したソーシャルマーケティングも行う。ITコーディネータ協会も協力する。
GISは各種統計データなどを地図情報に重ね合わせたシステム。地域の年齢層データ、所得・消費データ、ライフスタイル、小売店・学校・病院などのポイントデータを基に、商圏分析を行うもの。新規顧客を発見し、チラシやダイレクトメールなどで店舗への集客を目指す。
6月に参加企業のヒヤリング調査を行い、7月~12月に個別支援メニューを実施。ITコーデイネータなどの国家資格を持つ専門家とコラボして経営分析を行い、課題を明確にした上で支援計画書を作成する。
参加企業は、創業62年の化粧品専門店「すずや」、環境システム・ヤサイクルを開発し新規出店する「横須賀軽金」、居酒屋「一升屋久里浜店」、美容室「ジャストヘアー」、中古車販売「ヤマヨ久保田商会」の5社。
市内に3店舗を展開する「すずや」専務の石渡一樹さんは、「高齢化などにより客層が変化している。新規客の開拓には何が必要か専門家のアドバイスを受け事業を活性化できれば」と期待する。
ヤフー事業統括戦略本部の小澤富士男さんは「地域の小さなお店の成功事例を作っていく。IT活用に熱心な横須賀の取り組みが全国のモデルケースになれば」と話す。