京急電鉄と大和ハウス工業は10月下旬、京急横須賀中央駅前の再開発事業に参加することを決め、横須賀市大滝町に38階建ての高層マンションを共同開発する。
京急・大和ハウスの2社は、同地区の再開発事業を推進する「大滝町2丁目地区市街地再開発組合」に参加し、同組合が建築予定の施設建築物の保留床を買い取り、マンション事業を行うことになったもの。長引く不況の影響で市街地再開発事業がストップしていたが、両社の参加により事業が本格的に動き出す。
再開発によって建設されるのは、商業施設と高層マンションを組み合わせた複合施設。約6,000平方メートルの土地に地上38階、地下2階、高さ約140メートルの高層ビルとなる。地下に約200台分の駐車場、4階までがショッピングセンターなどの商業施設、上層階は292戸の高層マンション。総事業費は約140億円。2012年11月に着工し、2015年12月までに完成予定。
建設予定地は現在、西友やテナント各店が入居する低層商業施設で、1970年に建設されたため老朽化が進み、同市の都市計画でも早期建替え・高層化による再開発が計画されていた。同施設は2011年末頃に閉鎖されるという。
同地区は駅前から約200メートルの好立地で、今年5月に「さいか屋大通り館」が撤退するなど空洞化が危惧(きぐ)されていたが、再開発により活性化を目指す。新しい複合施設が完成すると同市で最も高いビルとなり、市街地再開発のシンボルとして期待されている。