1970年代のアイドル「キャンディーズ」の再現プロジェクトとして注目を集める音楽グループ「バンディーズ」が11月28日、横須賀中央のクラブ「Angelo(アンジェロ)」(横須賀市大滝町2)でライブを行った。30~40代の男性ファンが大勢集まり、熱い声援を送って盛り上がった。
楽曲・振り付け・ファンの応援スタイルまで、キャンディーズを再現する「バンディーズ」
同ライブでは、キャンディーズのヒット曲「あなたに夢中」「年下の男の子」「やさしい悪魔」「春一番」「微笑みがえし」など10曲を披露。ファンからは曲の合間に「ランちゃん」「スーちゃん」「ミキちゃん」と当時を懐かしむ掛け声も飛んだ。
昨年秋に結成されたバンディーズは、京子さん(ラン役)、みわわさん(スー役)、まなさん(ミキ役)の3人がメンバー。数カ月の特訓期間を経て、今年2月から東京・上野のライブハウス「ばんど屋」を拠点にライブデビュー。東京・神奈川・千葉で20回以上のライブ活動を展開し、ファンクラブや応援ウェブサイトも立ち上がった。
「バンディーズ・プロジェクト」をプロデュースするのは、ミュージシャンの大沢定永さん。1972年から78年まで活躍したキャンディーズのファンとして、大沢さんは「社会現象にまでなった当時のキャンディーズ・ムーブメントを再現したい」という。楽曲や振り付けをコピーするだけでなく、ファンの応援スタイル、結成から解散に至るまでの3人のストーリーをイベント化して忠実に再現するという。当時のファンクラブが作成した「コール集マニュアル」を参考に、ファンの掛け声や紙テープをステージへ投げるタイミングまで当時の再現を試みている。
今年10月には「京急ミュージックトレイン」にファンと一緒に乗り込み、「三浦海岸コンサート」のミニライブ版を実施。みわわさんは「キャンディーズ全盛期にはまだ生まれていなかったわたしたち。歌を覚えていくうちにキャンディーズが大好きになった」とほほ笑む。まなさんは「当時のビデオを何度も見直して、ハーモニーや振り付けをマスターするのが大変だった」と振り返る。「アイドル風の衣装も当時のデザインで特注して作った」と京子さん。期間限定の音楽ユニットを宣言しており、その後は「わたしたち普通の女の子に戻ります」と3人は口をそろえる。
大沢さんは「当時高校生だった自分たちの世代には根強いファン層がいる」とし、「コピーは本物にはかなわないが、100分の1のスケールで十分。ファンの人たちと一緒に盛り上がって来年は全国展開していく予定」と意欲をみせる。
12月6日には、「クラブ・ベイサイド」(横浜市中区)でライブを行う予定。詳細はサイトで確認できる。