横須賀の劇団・河童座が「ザ・シェルター」上演-近未来の「家族愛」描く

劇団・河童座による「ザ・シェルター」の舞台シーン。核シェルターに閉じ込められた近未来の家族模様を描いた作品。

劇団・河童座による「ザ・シェルター」の舞台シーン。核シェルターに閉じ込められた近未来の家族模様を描いた作品。

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 横須賀の劇団「河童座(かっぱざ)」が11月21日・22日、横須賀青少年会館(横須賀市深田台)で「家族愛」をテーマにした作品「ザ・シェルター」を上演した。神奈川県演劇フェスティバル参加作品。

「ザ・シェルター」の公演ポスター

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 原作は北村想さん、脚色・演出は関野順子さん。キャストは岩上裕介さん、屋井智里さん、鈴木たまさん、浅葉久美子さん。河童座は1951年に横須賀で旗揚げした老舗の劇団で、今回が208回目の公演。

 同作品は、核シェルターの中に閉じ込められた近未来の家族模様を描いたもの。会社の命令により、大量生産する民間用核シェルターの実験を任されたセンタ(岩上さん)。妻・サトコ(屋井さん)、小学生の娘・カノ(鈴木さん)、母親・セン(浅葉さん)ら家族を巻き込んで3泊4日間のシェルター実験生活を送ることに。突然、コンピューターの故障で停電となり暗闇に閉じ込められるが、家族はなぜか子どもの頃の思い出話にふける…というストーリー。

 劇的な物語展開があるわけではないが、家族一人ひとりが淡々と語るエピソードの積み重ねのうちに、暖かいノスタルジックな風景が浮かび上がってくる。シェルターの閉塞状況が子ども時代に台風で閉じ込められた体験と重なり、息詰まった閉塞感を次第に乗り越えていく。ろうそくの明かりの中で、ユーモアのある絶妙な会話のテンポが観客の笑いを誘う。

 同劇団若手の関野さんが初演出した作品。関野さんは「自分自身がほんわか暖かくなる作品に飢えていた。この作品をのんびり観て暖かくなってもらえたら」という。

 次回は12月12日・13日、相鉄本多劇場(横浜市西区)で上演する。開演時間は12日=14時・19時、13日=14時。前売り券は、大人=2,000円、高校生以下=1,000円。問い合わせは同劇団(TEL 046-823-7443)まで。

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