若手ジャズミュージシャンの登竜門「第6回ちぐさ賞」審査会が10月8日、横浜のジャズスポット・ドルフィーで開催され、横須賀市在住の宮脇惇さん(24歳・クラリネット奏者)がグランプリを受賞した。来春、CHIGUSA RecordsよりアナログLPレコードを発売する。
全国から35人が応募し、最終審査に残った4人が30分のライブ演奏を行った。同賞は、現存する国内最古のジャズ喫茶「ちぐさ」(横浜市中区野毛)が新人発掘のために設けた音楽賞。
宮脇さんは横須賀生まれ。小学3年のときに観た映画「Benny Goodman」に影響され、ジャズクラリネットを独学で始めた。「第21回横須賀市子どものための音楽会」でソリストに。洗足音楽大学ジャズ科に進学。在学中に映画「この世界の片隅に」の劇中曲でクラリネットを担当した。昨年秋には、街ジャズイベント「横須賀トモダチジャズ」にも出演し、好評だった。
審査委員長の瀬川昌久さんは「宮脇さんは美しくやさしい音色を表現する、正当なジャズクラリネットの継承者だと思う。今までにない楽器とのアンサンブルや共演によって多様な表現を切り開き、クラリネットを発展的楽器にするための先導役になってほしい」とコメント。
宮脇さんは「スイングジャズに新しい風を吹き込んで、ジャズをもっとはやらせたい。しばらくはコンボ演奏で修業を積むつもり。目指すのは米国カーネギーホールです」と意欲を燃やす。
現在、横須賀・横浜・東京のライブハウスで活躍中。10月18日には、横須賀・ドブ板通り「Kent倶楽部」(同市本町1-11)でジャズライブ(20時~)を予定する。