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「このミス」大賞隠し玉、横須賀生まれの新人作家デビュー

横須賀在住の新人作家、篠原昌裕さんのデビュー作「保健室の先生は迷探偵!?」(宝島社文庫)

横須賀在住の新人作家、篠原昌裕さんのデビュー作「保健室の先生は迷探偵!?」(宝島社文庫)

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 ミステリの新人賞「このミステリーがすごい!」大賞2012で、編集部「隠し玉」作品として評価された小説「保健室の先生は迷探偵!?」が8月上旬に宝島社から出版され、横須賀在住の篠原昌裕さんが作家デビューした。

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 本書は同大賞応募作品で、入賞は果たせなかったが「将来性が感じられる」として編集部推薦作家としてデビュー作が出版されたもの。タイトルを改題し内容も大幅に加筆修正した後に、「このミス」大賞シリーズの1冊として書店に並んだ。文庫版で367ページ、価格は690円。

 内容は、私立高校を舞台にした学園ミステリー。ある日、女性教師の惨殺シーンを描いた「殺人画」が廊下に飾られ、校長から犯人探しの特命を受けた正義感の強い熱血養護教諭(保健室の先生)と偏屈な美術教師の凸凹コンビが調査を始める…。ラブコメディー&ミステリアスな作品。

 著者の篠原さんは横須賀の生まれ。慶應義塾大学を卒業後、大手学習塾で国語講師や映像教材の仕事に従事。心理学やセラピーを学び、シナリオスクールに通ってドラマの脚本作りを学んだ。WOWOWシナリオ大賞の最終候補に残ったことも。

 昨年5月、「このミス」大賞に初めて応募。1次選考は通ったが最終審査には残れず落選。ガッカリしていたところ、編集者から「出版へ向けた準備をしてみないか」と声を掛けられた。編集者やプロ作家のアドバイスを受け、数カ月かけて何度も加筆修正を重ねたという。

 「これまで何本もシナリオを書いたが採用されなかった。初めて小説にチャレンジした作品で、ようやくチャンスをつかむことができた」と篠原さんは笑顔をみせる。

 出版社から次回作のリクエストもきているという。篠原さんは「書くことの苦労もあるが好きなことがようやく仕事になってうれしい。青春を描いた明るいイメージの作品を書いていきたい。横須賀・横浜を舞台にしたミステリーも生み出せたら」と意欲を燃やす。

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