三崎港の下町商店街(三浦市三崎町)で4月26日、「食の神フェスティバル」の一環として「日本一長い鉄火巻き」大会が開催された。昨年の日本記録を10メートル上回る長さ520メートルの「まぐろ鉄火巻」がつくられ、新記録を達成して商店街に歓声が上がった。
同大会は今年で4回目。鉄火巻き参加者は関東各地や関西などから1,269人。市民ボランティア300人と観客を合わせて総勢約6,000人が港町の小さな商店街に集まった。スタート地点は、食の神フェスティバル会場の海南神社下から、下町商店街をぐるっとひと回りして直線あり、カーブあり、Uターンもあって、三崎名産まぐろの「鉄火巻き」で商店街がひとつにつながった。
使用したマグロは80キロ、シャリは270キロ。当日は晴天に恵まれたが、季節はずれの南西の強い風が吹く中で、15時から参加者全員がスタンバイ。約1時間かけて特設台の上にのり、シャリ、まぐろを順番に並べ、合図とともに一斉に巻き始めた。昨年は510メートルで日本記録を達成したが、今年はさらに10メートル延長して記録更新を狙った。「風に飛ばされないよう、のりを敷き詰めてシャリで押さえて安定させた。途中で鉄火巻きが途切れないよう、細心の注意を払った」(同スタッフ)。
520メートルの最後の部分を受け持ったのは、東京都豊島区から初参加した小山太郎さんと山田真紀さんカップル。小山さんは「どきどきしながら記録更新に参加した。自分で巻いた三崎まぐろの味は最高。定額給付金を使ってお土産をたくさん買って帰りたい」と興奮気味に話す。三浦市内に住む家族連れは「昨年も参加して楽しかったので、子ども3人を連れて再びチャレンジに来た」と笑顔をみせた。
大会実行委員長の佐藤周一さんは「市民のイベントとして、三崎まぐろを全国にアピールしたいと大会を企画。今年初めて公式サイトを作成したところ、6割がネットからの参加申し込みでキャンセル待ちの参加者もいたくらい盛り上がった」と話す。