横須賀・米海軍基地内の「日米文化交流センター」で8月31日、英語を使った接客法を学ぶ「外国人おもてなしセミナー」が行われ、飲食店経営者ら約20人が集まった。主催は横須賀商工会議所。横須賀市・米海軍横須賀基地・同会議所が推進する店舗支援事業「YOKOSUKA 1CHIBAN」(ヨコスカイチバン英語版)の一環。
当日は、米軍基地に勤務する米国人ゲスト4人を招き、日本での生活体験や日常生活の本音トークが行われたほか、英語メニューや英語オーダーシートを活用した接客体験レッスンなども。
参加者からは「外国人のお客さんが来ると、緊張してしまって英語が話せない」「料理法などを英語で聞かれて困った」などの声も。米国人ゲストからは「英語の看板などがあると入りやすい」「英語メニューがあっても料理名だけでは何が出てくるか不安」「素材や料理法の説明があると分かりやすい」「英語のクーポンサービスがあれば」などの声もあり、活発な意見交換が行われた。
講師は「英語で話すことよりも日本人が持つ『おもてなしの心』が大切。笑顔と日本語の『いらっしゃいませ』で心は通じる」とし、「日本語による接客でも、英語メニュー・英語オーダーシートを用意することで注文取りなどができる」と接客実演しながら説明した。
同会議所情報企画課の大田君江さんは「外国人の生の声を聞くことで、お店側の不安も取り除けるではと考えて企画した。英語版チラシ作成の相談などお店の声を聞きながら、今後もセミナーを継続する予定」という。同会議所では、店舗情報サイト「ヨコスカイチバン」を運営するほか、英語版サイト「YOKOSUKA 1CHIBAN」も開設しており、参加店舗を募集している。
同基地周辺には約3万人の米国人・家族が居住し、基地外へのショッピング・飲食などを楽しんでいる。同基地広報担当者は「日米文化の違いもあるが、日本の食文化への関心は高い。交流センターでは英会話教室も人気を集めている。日米のコミュニケーションを深めるイベントも増やしていきたい」と話す。