東京湾の無人島「猿島」を活用するアイデアを披露する「猿島ミッション発表会」が1月15日、横須賀市立馬堀中学(横須賀市馬堀町4)で行われた。横須賀市教育委員会・横須賀商工会議所が推進する「キャリア教育プログラム」の一環。
昨年4月より同校では「自分再発見プログラム」を立ち上げ、中学生の社会参加を目的に「マイタウン・ティーチャー」として社会人講師を招いた授業を開始。10月からは猿島航路を運営するトライアングルの社員が同企画に協力し、無人島「猿島」を活性化するプランを考える「猿島ミッション」と題した授業を行い、1年生全員112人に猿島航路の無料パスポートを提供。同ミッションには学年全員が参加し、3~4人のチームを組んで企画作りに励んだ。
当日は選抜された代表9チームが登壇し、生徒・保護者・関係者ら約150人を前にパソコンやプロジェクターを使って「猿島活性化プラン」をプレゼンした。生徒たちは、猿島の猿にちなんで猿の足跡を追跡するスタンプラリー「バナナの皮をひろえ!」、釣りや地引網体験で食材を調達してバーベキューを行う「さるしま、釣って焼いて食べまくり」、島にある自然素材でクラフト作りを行う「猿島からつくれ!」など独創的なアイデアを披露した。
同校では審査会を設け、プレゼンされた企画の中から最優秀賞・優秀賞・特別賞を選び、1月22日に発表する予定。選ばれた企画は、4月3日・4日に同島で行う「猿島フェスティバル」のメーンイベントとして実施する。
発表会ではアイデア賞も紹介され、「スーパースター」チーム4人が提案した猿島産ワカメを使った「猿島チップス」の商品化が決まり、同フェスティバルでお披露目する。
トライアングルの泉谷翔さんは「ストーリー性のあるイベントなど、ユニークなアイデアがたくさん生まれた。地元企業とも連携しながら優れたアイデアをぜひ実現させたい」と意気込む。同商工会議所の細野裕さんは「生徒たちの新鮮な目線で、身近にある地域資源を見直すことができた。学校・保護者・地場産業が一体となって地域を盛り上げることで新しい活力も生まれてくるのでは」と期待する。