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三笠艦上、歴史画を再現するイベント-時代考証グループが企画

日本海海戦の歴史画「三笠艦橋の図」を再現した時代考証グループ

日本海海戦の歴史画「三笠艦橋の図」を再現した時代考証グループ

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 歴史遺産・記念艦三笠(横須賀市稲岡町)の艦上で11月10日、明治期の日本海海戦の様子を描いた歴史画「三笠艦橋の図」を再現するイベントが行われた。旧海軍時代考証グループ・海軍衛兵隊、三笠保存会のコラボ企画。「よこすか産業まつり」開催に合わせて実施した。 

日本海海戦の様子を描いた歴史画「三笠艦橋の図」

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 「ヒストリカル・リエナクトメント(歴史再現)」の一環として、文章や映像資料では伝えきれない部分を、リアルな「動作」で伝えようという再現イベント。歴史考証に基づいて明治期の将官や水兵など旧海軍制服を着たメンバー16人が参加した。

 「三笠艦橋の図」(東城鉦太郎・画)は、日露戦争時の1905(明治38)年5月27日、バルチック艦隊の到来を待ち受けていた連合艦隊が対馬沖で艦影を視認し、「Z旗」をマストに掲げて接近を開始した際の艦橋指揮の様子を描いた作品。

 再現イベントでは、東郷平八郎・連合艦隊司令長官、秋山真之参謀らの歴史衣装を着たメンバーらが、艦隊を発見して左旋回させる戦術「東郷ターン」を指揮する場面を演じた。カメラを手にした見学者からは「あまりにリアルで映画撮影かと思った」という感嘆の声も。

 メンバーらは明治期の旧海軍制服を手作りし、アンティークな双眼鏡、海図などの小道具も用意。「靴やズボンのサスペンダー、シャツの形、短剣など小道具も含めて細部まで再現した」といい、当時の水兵に配布された青色の足袋も特注したという徹底ぶり。

 同グループには、高校生から50代までのメンバーがおり、大阪・呉・台湾から参加したメンバーも。各地の旧海軍慰霊祭や戦友会イベントなどにボランティア出演するほか、演劇指導、映像出演、衣装考証協力なども行っている。

 同代表の原知崇さんは「リエナクトメントは欧米で盛んに行われている。有志が集まって各地を回って歴史場面再現に取り組んでいる」といい、「三笠艦上で有名な歴史シーンを再現することで、皆さんに歴史を追体験してもらえたら」と話す。

 三笠は、NHKドラマ「坂の上の雲」(司馬遼太郎原作)の放映効果もあり、近年来場者数が増え、年間約19万人が訪れる。「歴女」と呼ばれる歴史マニアの女性たちの姿も増えているという。

 三笠保存会の中塚久雄事務局長は「三笠に何度も足を運んでくれ熱意を感じた。今後も、記念艦の新しい活用法を各分野の人たちと一緒に考えていきたい」としている。

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