黒船来航の港町・浦賀にある東叶(ひがしかのう)神社(横須賀市東浦賀2)で8月18 日、線香花火の持続時間を競い合う「全日本線香花火選手権大会」が行われた。主催は浦賀商友会、今年で9回目。「浦賀みなと祭」の一環。
当日は、浴衣を着た子どもたちなど約70人が集まった。同神社の境内には縁日屋台が並び、特設テントに対戦用のタライ4個が並べられた。それぞれに審判員が付き、2人1組で対戦するトーナメント方式。線香花火の火玉が落ちるまでの持続時間を競い合った。
予選を勝ち進んだ選手が準決勝・決勝戦へ。優勝したのは、同市浦賀に住む小学2年の萩原琉星(りゅうせい)くんで、賞品の自転車にまたがり満面の笑顔を見せた。参加者には、お菓子詰め合わせセット、メロンなどの賞品がそれぞれ用意された。
夕暮れに行われた線香花火大会が終了すると、浦賀港の海上から約500発の大輪の花火が打ち上げられた。参加者らは境内の階段などに座り込んで、花火鑑賞を楽しんだ。
浦賀みなと祭では、関東大震災受難者・引揚船関連戦病死者などの慰霊法要が行われたほか、灯籠点灯なども。叶神社は浦賀港をはさんで東西に2つあり、「縁結び」「願いが叶(かな)う神社」として知られる。
浦賀商友会の星春幸会長は「夏祭のイベントとして始めた線香花火大会は人気を呼び、市外から見学者も来るようになった」といい、「10回目となる来年は記念大会。浦賀の風物詩となるよう町内で盛り上げていきたい」と話す。