横須賀中央のミュージックバー「Angelo」(横須賀市大滝町2)で4月7日、2年前に火事で焼失した名物ライブ喫茶「茶蘭花(ちゃらんか)」のミュージシャン仲間らが再結集し、東北支援ライブを行った。
会場には約100人の熱心なファンが駆け付け、懐かしい顔ぶれの演奏を聴きながら、東北の被災地へエールを送る義援金を募った。
ライブには、「ジャズ流し」「THE GT SOUNDS」など約20人のミュージシャンが出演。スタンダードジャズや飛び入りジャズセッション、1950年代~60年代のオールディーズ、「スタンバイミー」などの名曲を演奏した。
元オーナーの西村秀夫さん(69歳)も顔を見せ、「久しぶりに皆さんと再会して励まされた」といい、ファンと一緒にジルバやツイストなどのダンスを披露して拍手を浴びた。
1970年創業の茶蘭花は、1930年代~70年代のジャズ名盤レコードが聴けるモダンなカフェとして人気を集めた店。路地裏ライブハウスとしても知られ、さまざまなジャンルの地元ミュージシャン登竜門ともなっていた。
同ライブを企画したジャズミュージシャンの秦野春樹さんは「2年前に焼失した茶蘭花と昨年の大震災の被災地が重なって見えた。復興を願う気持は同じ」と振り返り、「大事なものを忘れてはいけないという思いで、音楽仲間と東北支援ライブを行うことを決めた」と話す。
名物ライブ喫茶の再開を望むファンの声は多いが、「まだ再開の目途は立っていない。店舗提供などの協力者があれば友情出演してくれるミュージシャンは大勢いる」(同店関係者)という。