横須賀中央の「ヴェルクよこすか」(横須賀市日の出町1)で3月20日、1980年代に原発ドキュメント映画を制作した故・土本典昭監督の2作品「原発切抜帖」「海盗り~下北半島・浜関根」の上映会が行われる。主催はヨコスカ・シネクラブ。
「原発切抜帖」は1982年制作。1979年のスリーマイル島原発事故などを機に、土本監督が長年切り抜きを続けてきた新聞記事のスクラップから「原子力」をテーマにした実験作。新聞記事と俳優・小沢昭一さんの軽妙な語りでつづる「シネエッセイ」として話題を呼んだ作品。上映時間45分。
「海盗り」は、1984年度ベルリン映画祭インターナショナル・フォーラム・オブ・ヤングシネマ出品。1981年、原子力船「むつ」の母港建設予定地となった青森県下北半島の小さな漁村・関根浜を舞台に、漁業権をめぐる攻防を描いたドキュメンタリー。漁師の網元で一人芝居の役者・松橋勇蔵さんが同映画を企画、土本監督作品。上映時間103分。
同シネクラブ代表の筑間一男さんは「80年代から原発問題に取り組んでいた社会派ドキュメンタリー作家の作品。原発を取り巻く今の社会状況を見つめ直すことができたら」という。
開催時間は、15時50分~「原発切抜帖」、16時50分~「海盗り」。会費500円。会員制(当日入会受付可能)。問い合わせは同クラブ(TEL 080-5546-4337)まで。