「武山のお不動さん」として親しまれる龍塚山不動院持経寺(横須賀市武)で1月28日、海の安全や無病息災を祈願して不動明王を年に1回だけ開帳する恒例行事「武山初不動」が行われる。
同寺は武山の山頂にあり、当日は参道に露店が数多く立ち並び、笹に付いた「麩(ふ)菓子」が販売される。笹は「釣りざお」、麩菓子は「魚」に見立てられており、初不動の名物。山頂展望台からは三浦半島の海が一望できる。
武山不動は、航海安全の「浪切不動」としても広く知られ、古くから漁業関係者に信仰された。沿岸漁業者にとっては、武山山頂が漁場を定め、港の方向を知る基準として欠かすことのできない山だったという。
参道は、南武・一騎塚・須軽谷・北下浦と四方にあり、登山口には「前不動」と呼ばれる不動明王像が立ち、訪れる人たちの案内役を務める。不動明王は「大日如来が一切の悪魔を払うために変身された姿で災害を除き財宝を得る功徳がある」と伝えられる。
開催は6時~。問い合わせは武山観光協会(TEL 046-856-3157)まで。