横須賀しょうぶ園(横須賀市阿部倉、TEL 046-853-3688)の中にある「ふじ苑」で、11品種250本のフジの花が見ごろを迎え、いちめん鮮やかな紫色に染まった。「本紅藤」のフジ棚やフジのトンネルなどをグループで散策する人たちや、カメラを手に撮影する人などでにぎわっている。
5月中旬まで多様なフジの花姿を楽しめ、「フジの花の満開は5月の連休頃」(同園)。フジは実用と鑑賞の面で日本人の生活と深くかかわってきた植物で、「つるで作ったフジ布は畳のへりや仕事着などに使われた。花色が高貴さの象徴とされ『藤花の宴』などを催した時代もある」(同園)という。
面積3.8ヘクタールの同園で栽培しているフジは、「黒龍藤」「本紅藤」「白野田藤」「口紅藤」「紫甲比丹藤」「白甲比丹藤」「長崎一歳藤」「におい藤」「八重黒龍藤」「九尺藤」「桃色系藤」の11品種。
しょうぶ園管理事務所の鍋田一男さんは「今年はじめて4月25日~5月6日までの間、京急汐入駅から直行バスが運行することになり、交通の便がよくなった。休日には3千人近い観光客が来園する見込み」と話す。
開園時間は9時~17時(5月からは19時まで)。入園料300円。