旧海軍史跡や米海軍基地など「軍港の街・横須賀」を特集したムック本「横須賀歴史読本」が10月19日、新人物往来社(東京都千代田区)より出版され、県内の書店・コンビニなどで好調な売れ行きだという。発行部数は1万2,000部。A5サイズ、カラー192頁、価格は1,000円。
同ムックは、横須賀市・三笠保存会・京急電鉄などで構成する「みかさルネッサンス委員会」と月刊「歴史読本」編集部のタイアップ企画。同編集部は「今回初めての試みとして、いち地域の歴史を掘り起こし、その魅力を紹介する別冊を刊行した」という。
旧海軍施設や普段は入れない米海軍横須賀基地内の史跡ガイド、復元50周年を迎えた記念艦「三笠」、海上自衛隊横須賀地方総監部、防衛大学校、浦賀ドック、軍港めぐり、猿島などの歴史スポットを紹介。テーマ別散歩コース、路線バスでの散策ルート、地元ゆかりの著名人へのインタビューなども掲載。
スペシャルインタビューでは横須賀出身の小泉純一郎元首相、漫画「カイジ」作者で同市生まれの漫画家・福本伸行さんらが故郷・横須賀の魅力を紹介。米海軍横須賀基地司令官のデービッド・A・オーエン大佐のインタビューも。
テレビ・ラジオで活躍する人気「歴ドル」美甘子(みかこ)さんが、「女性も楽しめる横須賀歴史紀行」の案内役を務め、幕末期・坂本龍馬の足跡や明治時代の史跡などを紹介する。
同編集部の石井久恵さんは「幕末から近代の日本を支えた軍港の街・横須賀の歴史を見直し、クローズアップした」とし、「100年前のドックなど現在も使われており、当時の技術力の高さがうかがえる。新しい文化を受け入れ発展させた側面も見逃せない」と話す。「若い人から中高年まで、横須賀散策のガイドブックとして使ってもらえたら」とも。