横須賀の新観光スポット「YOKOSUKA軍港めぐり」「猿島航路」を運航するトライアングルは11月20日、同航路の乗客約1,700人にアンケート調査した結果を発表し、利用客の約9割が市外在住者だと分かった。2つの航路を合わせて年間約20万人の集客があり、猿島航路では30代以下の若い客層が6割強を占めた。
同調査結果は、20日に行われた「YOKOSUKA観光フォーラム」で発表した。10月中旬にアンケートを実施し、性別・居住地域・年齢層・乗船回数・乗船のきっかけなどを記入するアンケート用紙を配布して調査した。
「東京湾唯一の自然島」として近年整備され人気を集める猿島航路の利用客は、男性49.3%、女性50.7%とほぼ同じ割合で、年齢層では30代以下が66.4%と若い世代の利用が多かった。横須賀本港の日米艦船を見学する軍港めぐりでは、男性の比率が65.4%と上回り、年齢層は40代以上が63.7%。航路によって客層の違いがはっきりした。
利用者の居住地域では、猿島利用客の約半数が東京都内からで、次いで埼玉・千葉が多く、19都道府県からの来訪者。2回以上来訪したリピーターは26.9%。軍港めぐりでは東京からの来訪が約3割で、35都道府県から来訪者があり、全国的な知名度の高さがうかがえた。リピーター率は8.3%。
航路を知ったきっかけでは、両航路とも「友人の紹介」(約3割~4割)が最も多く、次いで「ホームページ・ブログ」(約2割)、「駅・街中のポスター」「雑誌・新聞記事」という順番だった。
2008年9月から定期運航が始まった軍港めぐりは1日4便(11月下旬は6便に増便)、猿島航路は1日10便が運航している。「11月上旬はAPEC警備で運航自粛したため、週末の軍港めぐりなど混雑が予想され、電話・HPなどで予約してもらえたら」(同社)という。
同社専務の鈴木隆裕さんは「今回の調査で、友人・ブログなどクチコミ情報が集客につながっていることが分かった」といい、「今後は市民の人たちからも愛され自慢してもらえる横須賀名物の航路に育てたい。市民割引の導入なども検討していきたい」と話す。