横須賀商工会議所は4月12日、市内事業者を対象に「ウクライナ情勢による企業経営への緊急影響度調査」のアンケート結果を発表し、「何らかの影響を受けた企業は約7割あり、仕入れ価格の上昇や燃料費の高騰が懸念されている」としている。
調査期間は3 月11日~24 日、ファックス・メールにより実施。186社が回答した。全業種でみると、「大いに影響がある」 16.7%、「少なからず影響がある」 53.2%と、約 7 割の企業が影響を受けているという。
「燃料費の高騰」を課題としている企業は97社(52.2%)。「仕入れ価格の上昇」を指摘した企業は96社(51.6%)と、過半数の企業に影響が出ている結果となった。建設業・製造業などで「材料費の高騰」「部品調達ができない」などの声も上がった。パラジウムなど産業用金属の「入手が困難」とも。
ウクライナ情勢が長期化した場合には、「仕入れ価格の上昇に伴う販売価格への転嫁」や「従業員雇用にも影響を及ぼす」としており、「仕入れ商品の減少・在庫減少」「諸経費の増加」「消費低迷」などに懸念を持つ企業も多い。
卸売・小売業では「ロシア産の海産物(カニ等)、それに準ずる商品の仕入価格上昇が懸念される」。運輸業者からは「燃料の引き下げ、国際的な貿易手続きの円滑」を望む声も。
「コロナ禍とのWショック」(飲食業)、「ロシア留学中の学生を急きょ帰国させた。ヨーロッパへの留学を断念した生徒もいる」(バレエ教室経営者)などの事例報告あった。
同会議所担当者は「今後の動向を注視しながら、地元企業へのサポート情報などもお届けしていきたい」と話している。