横須賀港と新門司港(北九州市)を21時間で結ぶ新フェリー航路が7月1日に開設され、新たな経済効果が期待されている。運行は東京九州フェリーで、新造船「はまゆう」「それいゆ」の2隻が就航。日曜を除き週6便が運航する。
国内では15番目となる長距離フェリー航路。1999年の新日本海フェリー以来、22年ぶりの新規開設。乗用車30台・トラック約150台を搭載でき、大型トラックなどの貨物輸送が約9割と想定。関東から九州へは宅配便雑貨など、関東へは農産物などの輸送が中心となる見込み。従来の長距離フェリー(東京~徳島~北九州)では約35時間かかり、生鮮品などの輸送時間短縮が課題となっていた。
大量輸送が可能な海上輸送を利用することで、「CO2排出量を約25パーセント削減することが可能」(同社)としている。フェリー就航に合わせて、県立海洋科学高校など横須賀市内の高校を卒業した若者たちも採用された。
就航船舶は、横須賀市の花から名付けられた「はまゆう」と北九州市の花ひまわりに由来する「それいゆ」を同時運行。旅客定員は268人。全長222メートル、総トン数15,515トン。航海速力28.3ノット(時速約52.4キロ)の高速性能で航海する。
船内には、ペットと宿泊できる個室、露天風呂やスポーツジム、バーベキュースペース、映画やプラネタリウムを鑑賞できるシアタールームなども備え、長旅を快適に過ごす設備も充実。片道の基本運賃は1万2,000円。等級により6,000円~4万8.000円のルームチャージが加算される。乗用車(5メートル未満)=4万円、オートバイ(750cc未満)=1万2,000円など。
出港時間は、横須賀発23時45分~新門司着翌日21時。新門司発23時55分~横須賀着翌日20時45分。詳細は同フェリーサイトで確認できる。