新型コロナウイルス感染拡大の影響で外出自粛が続く中、「緊急事態宣言」前夜の4月6日より、横須賀の飲食店有志らの呼び掛けで始まった「#いいじゃんお持ち帰り」のハッシュタグを付けたテークアウト料理写真のSNS投稿が急増中だ。わずか1日の間でツイッター・インスタグラム・フェイスブックなどに数百件の投稿が寄せられている。
京急汐入駅前の創作料理「カギロイ」(汐入町2)では、店内営業を自粛してテークアウト販売のみに転換。新鮮な横須賀野菜や地魚を使ったサバサンド(650円)をSNS投稿し、常連客などが買いに来る。旬の食材カレーなどメニューも順次増やしていく予定だ。店主の松田一希さんは「苦境に立つ飲食店。何もしないで待ってばかりいられない。市内のいろいろな個店が知恵をしぼったテークアウト料理があり、市民のみなさんにもっと知ってもらいたい。″横須賀テークアウト大作戦″で地元のお客さんと一緒に盛り上げていけたら」と話す。
地ビールレストラン「横須賀ビール」(大滝町1)では、のりだんだん弁当(600円)、三浦半島まるかじり弁当(1,000円)など地元農家・漁師と連携した食材を活用。肉の老舗・松坂屋直営「炭火焼きタイガー」(若松町2)は、ローストビーフ弁当(1,200円)など肉専門店のクオリティーにこだわった弁当を提供する。
ドブ板通りの「鮨ENJI(エンジ)」(本町1)では、自家製塩ウニを使ったばらちらし(3,800円・前日予約)など職人技の持ち帰り料理に力を入れ、「家に着いてフタを開けた時に幸せな気持ちになってくれたら」(同店スタッフ)という。「やんちゃ家横須賀中央店」(若松町1)は、人気メニュー盛り合わせ(2,480円)を用意し、デリバリーも準備中だという。
若松マーケットのスナック「ラペッシュ」(若松町7)は夜の営業を自粛。ママの川名ももさんは料理の腕を生かしてテークアウトとデリバリーを開始。7日には自家製ボロネーズソースを完売し、今後はチーズハンバーグ弁当なども用意する。「今はみんな大変な時で踏ん張り時です。諦めたらそこで終わり、今できる事を精一杯頑張ってやって乗り越えて大切なものを守り抜きましょう」とコメントしている。