世界3大記念艦「三笠」を運営する三笠保存会(横須賀市稲岡町)と神田技研(東京都千代田区)は4月29日、ハイエンド没入型バーチャルリアリティ(VR)装置で動作する博物館展示作品「VR日本海海戦」を三笠艦内で公開した。
「VR日本海海戦」では、プレイヤーが日露戦争で活躍した戦艦三笠に乗り込み、連合艦隊司令長官・東郷平八郎(当時)や名参謀・秋山真之と同じ視点で、ロシア・バルチック艦隊と対決した歴史的瞬間を追体験できるもの。
112年前にタイムスリップしたような世界観を再現。旗艦・三笠に続く連合艦隊各艦、火を吹く前部主砲、歴史的な作戦展開「敵前大回頭(東郷ターン)」などをバーチャル体感できる。
三笠保存会のプロデュース・歴史監修で史実を再現し、神田技研が「VR戦艦大和」(2016年公開)で培った技術を提供した。「歴史的モニュメントにおいて、VR技術により歴史転換の瞬間を体感する、世界でも新しい試み」(同技研)という。
明治期に活躍した三笠は1902(明治35)年、英国で竣工。1905年、日本海海戦で歴史的勝利を収めた。1926(大正15)年に記念艦として保存。戦後、荒廃していたが1961(昭和36)年に往時の姿に復元された。
開館時間は9時~16時30分。観覧料は大人600円、高校生300円。