昭和8年に撮影された「浦賀虎踊り」や当時の横須賀観光の記録映像を上映する民俗芸能イベントが11月18日、横須賀総合高校SEAホール(横須賀市久里浜6)で開催される。横須賀市民俗芸能保存協会、横須賀市教育委員会などが主催。
同映像は35ミリ・モノクロフィルムで撮影され、1933(昭和8)年8月、大津海岸で催された虎踊り公演(当時の浦賀町役場主催)を記録したもの。浦賀行政センターで資料整理の途上に見つかった。そのままの状態では上映できないためフィルムをクリーニングし、デジタルデータ化して復元した映像を初公開する。
同イベントは「虎踊・今昔物語 そして双盤念仏の調べ」と題し、第1部では記録映像上映(約10分)のほか、民俗研究家-辻井善彌さん、郷土史家-山本詔一さんによる対談。第2部で、虎踊り実演(浦賀虎踊保存会)、久里浜・長安寺に伝わる双盤(かね)の音と太鼓に合わせて念仏を唱える「双盤念仏」も披露する。
虎踊りは西浦賀に伝わる民俗芸能で、虎の舞だけでなく、歌舞伎や唐人踊りを取り入れた珍しいもの。1720(享保5)年に奉行所が伊豆下田から浦賀に移転した際に一緒に伝わったとされる。
同市教育委員会は「フィルムを復元したところ、当時の虎踊りや横須賀の観光事情などを記録した貴重な映像だと分かった。皆さんに見てもらえたら」という。
開催時間は13時30分~15時30分。入場無料(当日受付)。詳細は同市ホームページで確認できる。