横須賀の記念艦「三笠」(稲岡町)で現在、NHKドラマ「坂の上の雲」放映に合わせ日露戦争で連合艦隊を率いた東郷平八郎の特別展「元帥東郷平八郎」が開催され、観光客や歴史ファンらでにぎわっている。
艦内には、日本海海戦時の三笠艦橋を再現した等身大パネルや大将旗を飾り、記念撮影もできる。東郷の生い立ちを紹介した絵巻、日露戦争の解説パネル、東郷や参謀・秋山真之の書など約70点を展示。常設展で、東郷が愛用した双眼鏡や軍服・手帳などの遺品、日本海海戦パノラマなども展示する。
千葉県から来訪した田中良忠さん(30歳)は「歴史が好きで三笠に興味があった。ホンモノの三笠を見て歴史を身近に感じ、ドラマもよりリアルに鑑賞できる」といい、「海軍カレーやネイビーバーガーなど海軍グルメも楽しんだ」と話す。
艦内を案内する三笠ボランティアガイドの富澤さんは「土日には1,000人以上が訪れ団体客も多い。ドラマの影響で来場者が年々増えている」という。
同艦は、1902(明治35)年に英国で建造。日露戦争では連合艦隊旗艦としてロシア・バルチック艦隊と歴史的な決戦を行った。現役を退いた後、1925(大正15)年に記念艦として保存。第2次大戦後、連合軍により大砲・マスト・艦橋などが撤去され、米兵向けのダンスホールや水族館として使用されるなど荒れ果てたが、1961(昭和36)年に現在の姿に復元された。
特別展は来年6月30日まで。観覧時間は9時~16時30分。入場料は大人500円、高校生300円、小・中学生無料。