関東地方の梅雨が明けた7月9日、横須賀・久里浜海岸で東日本大震災の復興への祈りを込めて「久里浜ペリー祭花火大会」が開催され、昨年より約3,000人多い約9万8,000人が来場した。
震災による電力供給対策で、対岸の横須賀火力発電所も再稼働した
神奈川県内で最初の花火大会。うちわを手にした浴衣姿の若い女性たちや大勢の家族連れが集まった。同花火大会では、海上からスターマインをはじめ約3,500発が打ち上げられ、海面が大輪の花火で赤く染まった。
花火大会の途中、場外アナウンスとともに「ガンバロウ東北」のイルミネーションが岸壁に点灯され、来場者らが震災被災者へ黙とうを捧げた。
対岸には、横須賀火力発電の巨大な煙突。同発電所は長期計画停止していたが、震災による福島第1原発事故の影響で夏の電力供給を支えるため、6月下旬より一部再稼働を始めている。
同地は、嘉永6(1853)年7月に「黒船」米国ペリー艦隊が初上陸した場所。日中にはペリー祭が行われ、「水師提督ペリー上陸記念式典」を開催。京急久里浜駅前・はろーど通りでは「開国バザール」が行われ、フリーマーケットやステージショーなども。横須賀の姉妹都市・福島県会津若松市の応援店舗も出店し、東北物産の販売も行われた。
久里浜観光協会の加藤高明会長は「今年のペリー祭は規模を縮小して行い、集まった協賛金の一部を義援金として東北の被災地へ送る。復興への祈りを込めた花火大会。供養とともに被災地の元気につながれば」と話す。