ペリーの黒船が来航した港町・浦賀の東叶神社(横須賀市東浦賀2)で8月21日、市内外から参加者を募集した「全日本線香花火選手権大会」が行われた。主催は浦賀商友会で、今年で7回目。「浦賀みなと祭」の一環。
当日は、浦賀港に面する東叶神社の境内に縁日屋台が並び、夕方から参加者が続々と集まってきた。テント脇に対戦用の4台のタライが並べられ、それぞれに審判員が付く。2人1組で対戦し、線香花火の点灯時間の長さを競い合う。予選を勝ち進んだ個人が準決勝・決勝で対決するトーナメント形式で試合が行われる。参加選手は、子どもから大人まで83人。昨年の優勝者は静岡県からの参加者だった。
今大会で5回戦を勝ち抜いて優勝したのは、同市鴨居に住む5歳の円谷陽斗(つむらやはると)くん。白い浴衣を着た円谷くんは初出場で、優勝賞品の自転車の前に立ってピースサインを出しながら満面の笑顔をみせた。参加者には、お菓子詰め合わせセット、パイナップル、ポテトチップスなどの賞品が順位によってそれぞれ用意された。
線香花火大会が終了するころには夕陽もすっかり落ち、浦賀港で本物の花火大会も行われた。大会参加者は境内の階段や海辺などに座り込んで、大輪の花火を鑑賞して楽しんだ。叶神社は、浦賀の西と東に2つあり、「縁結びの神様」「願いが叶う神社」としても知られている。
浦賀商友会の星春幸会長は「夏祭をきっかけに、ご近所同士のふれ合いイベントとして始めた線香花火大会」といい、「近年は人気イベントとなり、だんだん参加者が増えて県外からも参加者が来るようになった。全日本大会として認知を広めていければ」と話している。