横須賀西海岸の芦名にある築150年の古民家で開催されている「つるし雛(びな)」展が2月25日から始まり、最初の7日間で1,000人以上が訪れた。
雛を制作したのは和布工房「結(ゆい)の会」の36人。余りものの和布などを使って4年間で制作した5,000個以上の作品を展示する。開催は4回目で、空き家となっていた民家の高橋邸(横須賀市芦名1)を借りて展示する。
つるし雛は、江戸時代から伊豆稲取地方に伝わる風習で「雛のつるし飾り」とも呼ばれ、長女の初節句に無病息災・良縁を祈願して、ひな壇の両脇に飾りを施したもの。庶民のひな壇代りでもあったといわれ、各地に広まった。
同会代表の三谷孝子さんは「横須賀市のホームページに掲載されたおかげで、東京や遠くは北海道からも観光に来た方が立ち寄ってくれた。子どもたちの成長を願いながら作品を制作した」と振り返る。
開催時間は10時~17時。入場無料。「つるし雛」展は3月5日まで、その後は和布を使った作品の常設ギャラリーとなる予定。