横須賀西海岸の老舗そば屋「西浦屋」(横須賀市芦名2、TEL 046-856-8555)は1月下旬より、節分の日にちなんだ「節分そば」を提供している。
同店では、江戸時代の習慣を復活した「節分そば」を昨年から提供するようになったもの。そば粉に大豆をすりおろして練りこんだオリジナルそばを作った。食べると大豆の香りがほのかに感じられるそば。価格は800円。2月3日まで。
江戸時代後期には、大晦日ではなく節分に食べるそばを「年越しそば」と呼んでいたという。立春の前日の節分は大寒の最終日。春への節目として立春を新年ととらえ、その前日である節分に年越しそばを食べる習慣があったと伝えられる。
昭和初期創業の同店は4代続く老舗。戦前は旧海軍相手の料亭として営業を始め、戦後にそば屋に転換したという。近くには国の重要文化財「阿弥陀三尊像(運慶作)」を所蔵する浄楽寺、「流し雛(びな)」が行われる淡島神社など歴史スポットもある。
2月4日からは、桜の花の塩付けを練りこんだ「桜そば」(800円)も提供する。3月からは、芦名周辺で水揚げされる新鮮な生しらす使った名物「生しらすそば」「生しらす丼」(ともに1,050円)も。
4代目の志村幸夫さんは「旬の食材を使った季節そばや変わりそばも創作している。大豆を使った節分そばを食べることで、季節の移り変わりを楽しんでもらえたら」と話す。
営業時間は11時~20時。火曜定休。