横須賀出身の俳優・窪塚洋介さん出演映画「パンドラの匣(はこ)」が10月10日より、テアトル新宿ほか全国で順次公開されている。同作品は太宰治の同名青春小説を原作にした文芸作品で、太宰治生誕100周年記念作品。
監督・脚本・編集は冨永昌敬さん、キャストは染谷将太さん、川上未映子さん(芥川賞作家・歌手)、仲里依紗さん、窪塚洋介さん、ふかわりょうさん、洞口依子さん、ミッキー・カーチスさんほか。上映時間は1時間34分。
同作品は、太平洋戦争直後の青春模様をユーモラスに描いたもの。結核のため出兵することもできずに終戦を迎えた青年ひばり(染谷さん)は、山里の風変わりな結核療養所に入る。美人看護士長の竹さん(川上さん)、小悪魔的な看護士のマア坊(仲里さん)や個性的な患者たちとの日々を送りながら、「新しい男」に生まれ変わることを目指す…というストーリー。窪塚さんは主人公ひばりの親友で、詩人「つくし」役を演じる。
窪塚さんは1979(昭和54)年横須賀市生まれ。1995年にテレビドラマ「金田一少年の事件簿」でデビュー。ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」での演技が注目され、2001年には映画「GO」(行定勲監督)に主演し、最年少で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞に。「ピンポン」(2002年)、「同じ月をみている」(2005年)など話題作に出演。
俳優としての活動を一時休止していたが、2006年にレゲエ・ミュージシャンとして「卍LINE(まんじらいん)」を結成。地元横須賀のライブハウス「グリーンヒル」で定期ライブを行うほか、全国各地で年間100回近いライブ活動を展開している。
2010年1月中旬からは、蜷川幸雄さん演出の舞台「血は立ったまま眠っている」(寺山修司作品、上演=渋谷・シアターコクーン)への主演も決まっており、舞台に初挑戦する。所属事務所・モノポライズの担当者は「従来の地元ライブなど音楽活動に加え、映画・舞台など俳優としての活動も本格的に再開する予定」と話す。