海洋研究開発機構、映像配信サービス「深海ビデオキャスト」公開

地球環境をさぐるJAMSTEC映像配信サービス「深海ビデオキャスト」のサイト画面

地球環境をさぐるJAMSTEC映像配信サービス「深海ビデオキャスト」のサイト画面

  • 0

  •  

 横須賀に本部をおく独立行政法人「海洋研究開発機構JAMSTEC」(横須賀市夏島町2)は1月15日、同機構が保有する深海の映像をパソコンで閲覧・ダウンロードできる新しい配信サービス「深海ビデオキャスト」を公開した。

[広告]

 開発に当たったのは同機構の国際海洋環境情報センターGODAC(沖縄県名護市)。2002年4月から「深海映像データベース」を運用していたが、深海映像を活用して新しい配信システムを稼動させたもの。

 従来の映像サービスでは、潜水調査船や無人探査機によって撮影された深海映像をデジタル保存し、その中から選んだ貴重な映像を30秒程度の「ショット映像」に分割したものだったが、新システムでは撮影された映像を短く編集せず、生映像の状態で閲覧できる配信サービスを構築したもので、長時間にわたって深海映像を観察できる。

 画像のファイル形式はMPEG-4となり、軽量データで一般家庭のPCでも見やすく、1時間の長い動画も配信できるようになった。2010年3月にはRSS配信サービスを追加する予定で、動画をダウンロードしてiPodなどのMPEG-4対応携帯端末での視聴も可能になる。

 「深海ビデオキャスト」のサイト画面では、潜航番号を選ぶと1回の潜航で撮影されたすべての生映像のサムネイルも表示する。現在は潜水調査船「しんかい2000」のナンバー100から400ダイブ分までを公開しているが、データの準備ができ次第、順次映像を増やしていく予定。 

 同センターの広瀬重之さんは「日本の深海研究は世界最先端。潜水調査船が撮影した生映像が公開されたことで、従来の研究者が見逃していた新しい発見が出てくる可能性もある。研究する楽しさが共有され、個人や学校などでも活用できる。クジラの骨に集まる魚の群れなど珍しい映像も見られる」と話す。

 潜水調査船を保有する構横須賀本部では、個人や団体の見学ツアーも随時受け付けている。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース