元プロ野球投手・工藤公康さんが各地の野球少年たちに教える野球塾「47べースキャラバン」が2月11日、浦賀・みかん山グラウンド(横須賀市東浦賀1)で開催された。
当日は、横須賀中央リトルリーグの小学生70人とコーチ陣も参加。午前中はスポーツ指導者向けミーティグを行い、選手育成のあり方やスポーツ食育などQ&A形式で熱く語った。午後からは同チームの少年らにピッチングや守備など熱心に教え、予定を1時間以上延長も。元阪神タイガース選手の野原祐也さん(現・富山サンダース)がアシストした。
工藤さんは、少年投手らに投球フォームなどを1人ずつ個別チェック。投球のリズム・バランス・リリースするタイミングなどを教え、「早い球を投げようとリキまないこと。3つがそろったとき結果としていい球を投げることができる」とアドバイス。
昨年4月に現役を引退し、プロ投手として49歳まで活躍した工藤さんは、下半身の使い方やヒジや身体を傷めない練習法を勧める。「力じゃないよ、リラックスして筋肉の力を引き出すように」「やればできるから」と言葉を掛ける。少年たちはアドバイスを忘れないよう、ノートを広げて懸命にメモする姿も。
同チームを指導する渡邊大雄さんは「昨年は県大会準優勝したチーム。工藤さんのていねいで分かりやすい指導はとても有難く、温かい人柄を感じた。今後の練習に生かし皆で全国大会出場をめざしたい」と笑顔を見せた。
「野球を楽しみながら子どもたちに夢を持ってもらいたい」と工藤さん。「スポーツ指導者のあり方が問題になっているが、チームスポーツだからできること、友情や助け合い、思いやりも大切にしてほしい」といい、「みんなに可能性があり、好きなこと関心があることは上達も早い。あきらめないでやり続けていくことが夢につながる」と話した。