ひきこもりの若者の就労支援を行うNPO法人「アンガージュマンよこすか」(横須賀市上町2)は11月21日、首相官邸(東京都千代田区)で行われた「子ども若者育成・子育て支援功労者表彰」で内閣府特命担当大臣表彰を受賞した。
同表彰は、子ども・若者を育成支援する活動に取り組み顕著な功績があった企業・団体・個人に贈られるもの。全国から85件の推薦があり、12団体・3個人が表彰された。
アンガージュマンは「社会参加」を意味するフランス語。同NPOは学校教師や有志が集まり、2003年9月に設立。会員数は163人。横須賀・上町商店街の空き店舗を活用し、不登校の生徒やひきこもりの若者が気軽に集まるフリースペース運営、学習支援・就労支援などを行う非営利団体。2006年に就労支援店舗「はるかぜ書店」も開店。商店街セールや夏祭りイベントなどの運営にも積極的に参加し、地域に密着した活動を展開している。
野田首相は表彰式で「子育てに悩む親御さんたちを支援していくためには、国や自治体の力だけでは足りません。地域の力、市民の力、NPOの力、そうした様々な方々の持つ力をつなげ、社会全体で支援の輪をもっともっと広げていかなければ」と挨拶した。
アンガージュマン理事長の島田徳隆さんは「首相官邸を初めて訪れ、身が引き締まる思いがした」といい、「地元の皆さんの応援のおかげで活動を続けることができ、感謝の気持でいっぱい」と振り返る。
「地域社会と向き合って、自分たちに何ができるかを一緒に考え実践することを課題にしている。引きこもりの若者の就労支援とともに地域活性化につながる活動を継続していきたい」と島田さんは話している。