京急油壺マリンパーク(三浦市三崎町)で神奈川県絶滅危惧種に指定されている「ホンシュウモモンガ」の赤ちゃんが誕生し、11月上旬には巣から出て小屋の中を元気に跳び回る姿を観察できるようになった。モモンガは、前足と後足の間にある飛膜を広げて滑空して飛ぶ性質を持つリスの仲間。
モモンガの赤ちゃんは8月12日に誕生。出産後、母親は巣の出入口をモコモコした糸状の樹皮でふさぎ、巣の内部を隠していたが、誕生から約40日を経て巣の外に出てくるようになった。
誕生当初、オスが巣に入れなかっため、小屋内に新しい巣箱を取り付けた。すると母親モモンガはまだ毛が生えていない赤ちゃんを口にくわえ、大切そうに新しい巣箱へ引っ越した。
現在、赤ちゃんモモンガは手のひらに乗る位の体長。午後4時頃になると巣から出て餌を食べ、親と一緒に小屋内に置かれた枝の間を滑空して遊ぶなど元気にピョンピョン跳び回っている。親モモンガは、2年前から野外の展示施設で飼育されていたカップル。
同パークは「長年の飼育技術を活かし、水族以外の希少な動物たちの繁殖保護にも努力していきたい」としている。モモンガの仲間は、日本では北海道に生息しているエゾモモンガ、四国・九州・本州に生息しているホンシュウモモンガの2種類が知られている。
12月1日、園内プログラム「すいぞくかん学園」の一環として、モモンガの赤ちゃんを見学しながら繁殖記録を解説する「モモンガクラブ」(定員10人)を開催する。14時30分~。
営業時間は9時~17時。入園料は大人1,700円、小学生850円。問い合わせは同パーク(TEL 046-880-0152)まで。