横須賀市の国際交流事業「姉妹都市交換学生プログラムを活用したフェアトレードの推進」が注目され、「第6回姉妹自治体交流表彰」で総務大臣賞を受賞することが決まった。6月1日、東京都内のホテルで表彰式と事例発表会が行われる。
同表彰は、総務省と自治体国際化協会(CLAIR)が主催。日本と海外の姉妹自治体提携などの国際交流で、創意工夫に富んだ取り組みを表彰するもの。
横須賀市は、メッドウェイ市(英国)、ブレスト市(フランス)、フリマントル市(オーストラリア)、コーパスクリスティ市(米国)と姉妹提携。1967年より「姉妹都市交換学生プログラム」をスタートし毎年8人の高校生を派遣、延べ293人が参加している。
2011年度は「フェアトレード」をテーマに、同市と姉妹都市の高校生が連携して現地調査を行い、各地の現状や市民意識を比較。「国際ユースフォーラム」で事例発表したほか、市内イベントでもフェアトレード・コーヒーなどの販売・啓発活動を行った。
同市国際交流課では「4年前からフェアトレードを推進してきたが、今回初めて姉妹都市と連携した取り組みが好評だった」という。フェアトレード(公正貿易)とは、途上国で生産される安全な農作物や衣類などを適正価格で購入し、雇用確保や経済的自立を促す活動。
審査会では「比較的難しいテーマであるフェアトレードの啓発を国際化推進事業とした」ことに加え、「単なる海外派遣にとどまらず、国際問題・国際協力について考えさせる機会になっており将来性が感じられる」と評価された。
全国から24団体(一般15、東日本大震災対応部門9)の応募があり、同市のほか、東日本大震災対応部門では釜石市(岩手県)・竹田市(大分県)が総務大臣賞に選ばれた。