「東北の被災地へ暖かい腹巻を送ろう」と横須賀のボランティアグループ「衣生活ネット花」が4月4日、市民活動サポートセンター(横須賀市本町1)で「ハッピー腹巻大作戦」の説明会を行った。チラシなどでボランティアを募集し、市内在住の女性25人が集まった。
被災地への腹巻作りは、広島県呉市の介護用品会社「ハッピーおがわ」、「ハッピーユニバーサル研究会」が呼び掛けかけたもの。被災地域の社会福祉協議会や特別養護老人ホームなどに、4月中旬に届ける予定。
福祉衣料作りで交流のある「衣生活ネット花」が名乗りを上げたほか、埼玉や福岡のグループも協力するという。同ネットは、富本羊子さんらが中心となり10年前に設立。高齢者や障害者向けに着心地のよい衣服の研究や製作・展示など行っている。
説明会では、腹巻のデザイン図や青・黄・ピンクなどのカラフルな布地が配布され、ボランティアが自宅へ持ち帰って腹巻500枚を作る。腹巻の素材には、縮性性のある綿ニットの生地を使い、縁がかり専用のロックミシンで縫合し、作り手の応援メッセージも同封する。説明会に参加した女性たちは「今の気持ちを届けたい」「そこにいなかったわたしたちにできること」などとメッセージを書いていた。
呼び掛けを行ったハッピーおがわ代表の小川意房さんは、「1人が1,000枚作るより、1,000人が1枚ずつ作って心を届けることに価値がある。誰でも簡単にでき、被災地の誰もが身に付けてもらえる腹巻作りを提案した」という。阪神・淡路大震災の支援経験を持つ小川さんらは、スタッフを被災地に派遣して現地の要望や輸送方法も検討。メーカーの賛同も得て生地数万枚も集まり、半年間継続して取り組むという。
同ネットの富本さんは「避難所などで寒さに耐えている被災者の皆さんにハッピー腹巻で体も心も暖めてもらえたら」という。「説明会には予想よりもたくさんの人が集まってくれた。この仲間たちで何か他にもできることがあれば協力したい」と話す。
被災地に物だけでなく心を届ける「ハッピー腹巻大作戦」が各地に広がりそうだ。問い合わせはハッピーおがわ(TEL 0823-72-0308)まで。