横須賀の路上で歌う中学生シンガー・中川あゆみさんのCDリリース記念イベントが5月4日、横須賀モアーズシティー(横須賀市若松町2)で行われ地元ファンら約500人が集まった。
CDのジャケットには、学校の教室で喪服を着た自分の写真を使った
この日、誕生日を迎えた中川さんは「わたしはきょう14歳になりました。この歌はわたしが経験した事実を歌った曲」とあいさつ。地元や県外からも応援に駆け付けた大勢のファンを前に、CDデビュー曲「事実~12歳で私が決めたコト」、2曲目の新曲「似顔絵」を披露した。その後、ファンとの握手会も行われ、CD購入記念として封筒入りの自筆メッセージをファンにプレゼントした。
中川さんは当日、13時から日本テレビの番組「おもいッきりDON!」に生出演した後、16時から横須賀で記念イベント、19時からはFMヨコハマ「tre-sen」に出演するなどのスケジュールをこなした。デビュー前にユーチューブにアップされたプロモーション・ビデオは、すでに41万PV以上も視聴され話題を呼んでいる。
デビュー曲の「事実」は、両親の離婚で祖父母に育てられた自らの生い立ちをそのまま歌ったもの。「7年前 私は三原あゆみだった/突然6人の顔見知りの大人たちが私の前で/言い争いをして/私は中川あゆみになった」という歌詞で始まる。苗字が変わると同時に「もらいっ子」と呼ばれ、いじめられて不登校になったことも。そんな時、歌うことが心の支えになった。
5歳の誕生日に祖母からギターをプレゼントされ、小学4年の時から長渕剛のカバー曲などを横須賀の路上で歌い始めた。小学校を卒業した12歳の時に、「クヨクヨしていた自分と訣別し、歌手として事実を歌うことを決めた」といい、それがデビュー曲のタイトルになった。
CDのジャケット写真には、中学の教室で黒い着物の喪服を着た自分の写真を使った。喪服は過去を捨てる「決意を示したもの」で、「帯にデザインした虎と龍の柄はスカジャンをイメージして、横須賀を背負っているという気持ちを現したもの」だという。
イベント後に、ラジオ番組に出演した中川さんは「生まれた後は全部自分の責任でしょう/だからわたしはあゆみを幸せにするよ」と透き通るようなハスキーな声で歌い、「この歌を聴いて、同じような境遇に悩んでいる人が自分を幸せにしようと思ってくれたらうれしい」と話した。
CDは5月5日、エイベックスよりリリース。1,050円。CD・DVDセットは1,890円。