まぐろの港町・三崎下町商店街(三浦市三崎)で4月25日、名物の三崎まぐろを使った「三崎まぐろ鉄火巻き大会」が開催され、長さ530メートルの鉄火巻きを作って日本記録を更新した。「食の神フェスティバル」の一環で、今年で5回目。
鉄火巻きTシャツにネコ耳を付け、「まぐろを狙うネコ」を演出して参加するグループも
鉄火巻きの材料には、メバチまぐろ82キロ、シャリ280キロ、ロール状に巻いたのり530メートル余りを使用。関東各地や関西などから1,300人が参加し、商店街のボランティア・スタッフ約300人がサポートした。昨年は520メートルの鉄火巻きを作って「日本一ネット」から認定されており、今年は10メートル延長して記録更新を狙った。
当日は晴天に恵まれ、15時から参加者全員がスタンバイ。特設台の上にのり、シャリ、まぐろを順番に並べ、参加者は一斉に巻き始めた。昨年は強風のため、のりが飛ぶなどのアクシデントもあったが、今回は風もなく順調に。全員が巻き終わるまでの間、地元「かもめ合唱団」児童らが歌う「待っててね」の音楽テープが流されるなど、会場はなごやかな雰囲気。合図とともに鉄火巻きを慎重に持ち上げて新記録を達成すると、商店街に歓声が上がった。
会場には小泉進次郎・衆院議員、横粂(よこくめ)勝仁・衆院議員も顔を見せ、鉄火巻き作りに共に参加。2年連続参加の小泉議員は「三崎といえばまぐろだんべ」と方言であいさつして参加者の笑いを誘い、「2回目で要領も分かってきたので、皆さんと一緒に鉄火巻きを楽しみたい」と余裕をみせた。
530メートルの最後の部分を担当したのは、地元・三崎小学校5年の女子2人組。完成した鉄火巻きをほお張って「おいしい」とニッコリ。川崎市から参加した会社員の近藤雄二さんは「昨年に続き2回目で、家族や友人と5人で参加した。最後尾付近に並んで鉄火巻きを延長させることができ、新記録を達成してうれしい」とほほ笑む。
大会実行委員長の佐藤周一さんは「今年は快晴で心配した風もなく順調に運営できた。昨年は完成まで55分かかったが、今回は40分間ででき上がった」といい、「このイベントを機に、三崎まぐろのおいしさを全国の皆さんに知ってもらえたら」と話す。